薪ストーブをリビングに設置してみた

電気代も高騰し、冬のリビングを楽しくするために、薪ストーブを自力で設置してみました。

薪ストーブをリビングへ設置するためには、本体(20~100万)と煙突・工事(50~100万)で高額な費用が掛かることが分かり、断念していましたが、屋外用の簡易的な薪ストーブをリビングへ簡易的に設置することを考え、実際に実行した記録を紹介します。

このページは、こんな人にお勧めします。

  1. 遊びながら薪ストーブを楽しみたい
  2. 業者に工事を依頼せず、自分で設計して工作してみたい
  3. 予算を抑えたい

薪ストーブを自宅に設営するためには、煙突設置という大きな工事が必要となります。

この煙突工事を簡略化するために、リビングのアルミサッシにパネルを挟んで、そのパネルに煙突を通して室外へ廃棄することを考えました。

今回作成するパネルはホームセンターの材料で作成することができます。

パネルとサッシの隙間はスポンジを挟むことで隙間風がないように工夫しました。

パネルに煙突を通す穴を開けるには専用工具が必要ですが、電気ドリルがあれば、何とか穴をあけることに成功しました。

自力で薪ストーブをリビングに設置してみたい人は最後まで読んで、薪ストーブライフをお楽しみください。

初期費用

46,922円 + 6時間労働

品名を見ても、何それ?という部材がありますが、この後の作業工程で説明します。

分類品名価格
本体ストーブ24,300円
煙突煙突1,356円
 エビ曲1,000円
煙突誘導パネル1,000円
 板24,000円
 耐熱スポンジ1,000円
 スプレー(ニス)2.000円
 タイルパテ500円
運用器具薪スタンド2,345円
 薪ばさみ400円
 耐熱手袋2,800円
 灰取スコップ203円
 300円
 網21,360円
 温度計798円
 一酸化炭素計3,500円
合計 46,922円

完成図

室内の全体像です。設置直後なので、ピカピカです。

早速、餅を焼きましたが、火力が強すぎてあっという間に焦げました。

網を敷いてストーブ本体から離さないと繊細な調理はできません。(水はあっという間に沸騰します)

外の煙突はこんな感じです。

煙突の高さが低いので、ステーなしで自立させています。

運用開始後、外の空気が室内に吹き込んだことがあり、煙突を伸ばすことで煙突内の上昇気流が得られると知り、煙突を伸ばしました。高さがあるため地面からのステーは諦めて手すりからステーを張りました。

設計図(構造と寸法)

断面図

我が家のサッシの断面図は、こういう構造でした。網戸とガラス材の戸は、それぞれのレールに乗っています。

これから作る仕切り戸(煙突を外へ出すための戸)は網戸レールに乗せて固定します。

仕切り板の高さと厚さと、仕切り板の中板の厚さを決めるため、

⑤網戸の高さ

⑥網戸レールから外のレールの長さ

⑦網戸レールの厚さ

のそれぞれの寸法を測りましょう。

平面図

我が家のサッシは2枚構成です。(左図)仕切り板の幅は、サッシ1枚の幅の半分とする寸法⑧を測りましょう。

仕切り板の構造と寸法

仕切り板はAとBのパーツで構成されています。仕切り板Bの高さは、仕切り板Aの高さより、600mm短くし、上限に300mmの隙間を作ります。本来であれば網戸レールの高さギリギリにした方が断熱効果もあるのでしょうが、この際、気にしません。(私は案外適当です)

※mm:ミリメートル、1,000mmは1m(メートル)

仕切り板AとBの寸法を以下に示します。

パーツ寸法mm参考
仕切り板A幅⑧450サッシ1枚の半分
 高さ190網戸の高さ⑤が188mmのため2mm低くしました
 厚さ9⑥網戸レールから外のレールの長さが11mmのため2mm薄くしました
仕切り板B幅⑧450サッシ1枚の半分
 高さ⑨130仕切り板Aより600mm低くしました
 厚さ4⑦網戸レールの厚さが3mmのため1mm熱くしました

材料購入(板の切断)

仕切り板A(2枚)とB(1枚)切り出せる材料は、ホームセンターで購入しました。

寸法通りに直線で切断することは素人の私では困難なため、ホームセンターのカットサービスを利用しました。

1カット(1直線の切断)あたり50円程度でカットしてくれます。カットする縦横の寸法をmm単位で指定できるので安心です。

仕切り板Aの材料(厚さ9mm)

仕切り板Bの材料(厚さ4mm)

組み立て(加工)

仕切り板ABを重ねる(結合する)

仕切り板A(2枚)とB(1枚)を重ねて1枚の板に結合します。

まず、仕切り板Bの両面に、木工用ボンドを数のイメージで適当に塗ってください。(適当って難しい表現ですよね?この後木ネジで両面から結合するので、隙間なく塗る必要は無いという意味です)

仕切り板AとBを数のように重ねたら、両面から15mmの木ネジで両面から圧着してください。

仕切り板A(9mm)+仕切り板B(4mm)=13mmになるので、2mmだけ仕切り板Aに木ネジが食い込む計算となります。

煙突穴をあける

仕切り板に煙突穴をあけます。

穴をあける位置を計算で決めるのは危険なため、実際にストーブと煙突をつなげて、穴をあける位置を鉛筆で印をつけてください。

なお、ストーブと床の間にはレンガなどを敷いてください。私はレンガの下にアルミ板を敷いて少しでも床が傷付かないようにしてみました。

煙突の外周に沿って鉛筆で印をつけた後、断熱シートの分40mm直径が大きな円を描きます。(私が購入した断熱シートは厚さ25mmだったため、仕切り板に断熱シートを密着させるために40mmとしました。)

穴を開ける専用工具がなかったため、電動ドリルで鉛筆の縁に沿って、仕切り板に穴を開けます。

糸のこぎりなどの厚遇があれば、もう少し繊細な可能ができたのですが、ひたすら穴を開け続け、何とかして、煙突の太さより直径20mmだけ大きな穴を開けることができました。

穴を開けた後、仕切り板にはデコボコの円の切り口になっているため、ヤスリできれいな円に仕上げてください。

穴が開いたら、実際に煙突に断熱シートを巻いて、仕切り板の穴に通してみてください。

多少きつくても大丈夫です。断熱シートは廉価すれば薄くなると思うので、少しくらい窮屈に収まっていた方が安心です。

仕切り板に断熱シートを巻いた煙突が下のイメージで入らない場合は、ヤスリなどを使って穴の直径を広げてください。

仕切り板の防水加工

仕切り板の外側(室外側)へ、スプレー(ニス)を吹き付けてください。

色スプレーでもいいと思いますが、私は仕切り板の木目を生かしたく、ニスにしました。スプレー1缶では足りないと思い2缶購入しましたが、1缶をすべて吹き付けたらちょうどスプレー缶の中身がなくなりました。

室外側から見たイメージです。

仕切り板の煙突穴の隙間加工

いよいよストーブと仕切り板を結合します。

結合後、仕切り板の煙突穴に隙間があるので、ここから雨などの水滴が室内に入ってくることを防ぐために、タイル接着剤を断熱シートと仕切り板の間に塗ります。(もっと適切な接着剤があるのかもしれませんが、見つかりませんでした。)

見た目は気にしないでください。(誰も見ていないので)

大切なのは、隙間からの雨水の侵入です。

仕切り板の両端にスポンジを貼る

仕切り板の両端とサッシの外枠や窓枠が接する部分の隙間を埋めるために、厚さ10mmの防水クッションテープを貼り付けます。(私が購入したのは、下図の左側のテープです)

アルミサッシ側のイメージ

窓枠側のイメージ

完成イメージ

いよいよ完成です。

雨戸レールではなく、窓ガラスサッシのレールに乗せています。

上のレールのすれすれまで、防水スポンジテープを貼ってください。

追加購入部品について

購入したストーブには下図の緑色部分のパーツが付属していませんでした。

そこで、同じ煙突サイズ(直径)の、延長煙突(1つ)と、エビ曲(下図)を2つ追加購入しました。

追加パーツの結合部分です。

今回購入したストーブ

最後になりますが、今回購入したストーブを紹介します。

ホンマ製作所(Honma Seisakusyo) ホンマ製作所 ステンレス ストーブコンロセット アウトドア&防災用品 小型設計 三面ガラス窓 APS-48DX

ホンマ製作所 ホンマステン煙突半直筒100φ

エビ曲は、Amazonで見つからなかったため、近所のホームセンターで購入しました。

そのホームセンターでは、Honmaストーブサイズ(100φ)のパーツも販売していたため、後から延長煙突を1本購入して延長しました。

最後に

今回購入したストーブは全面と側面(両側)にガラス窓があり、中で薪が燃えている様子を見ることができます。

薪(2本)を燃焼させておくと、我が家の1階だけでなく2階までも肌着でいられるほど暖かくなり、薪ストーブの威力を感じました。

リビングに薪ストーブを設置するためには、200万程度の費用が必要ですが、今回のように仕切り板を自作して設置することで、5万程度で設置することが可能です。

この記事を読んで、自分でもできそうな気がしたら、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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